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“SUSHI”を国際化し、寿司文化で日本経済を活性化

千葉・稲毛・幕張・鎌取・都賀・四街道

2014年05月29日木曜日

オニオン記者投稿

“SUSHI”を国際化し、寿司文化で日本経済を活性化

2014年05月29日木曜日

有限会社さかえ寿司 代表
風戸 正義(かざと まさよし)氏

1949年千葉県生まれ。69年寿司の修行を始め、76年に独立。
2001年より現在まで、約40カ国で寿司講演や技術披露を行っている。
一般社団法人国際すし知識認証協会代表理事、全国すし商生活衛生同業組合連合会常任理事など兼務。

 
今や世界用語となった“SUSHI”。
しかし日本の食事を表すものの一つとして認知される一方で、言葉が一人歩きし、日本では見たこともないものがSUSHIとして紹介され、現地で多くの人々に食されている。
千葉市美浜区で35年以上前から寿司を握り、様々な試みで寿司文化を世界に発信する「さかえ寿司」代表の風戸正義氏に、これからの寿司のあるべき姿について伺った。

 

寿司から〝SUSHI〟へ守るべきものとは

「寿司は昔、特別なものだったんですよ。冷蔵庫もない時代に生魚を安全に食べるのは技術と知恵が必要でした。世界にはない日本独自の保存技術が、寿司文化をつくりあげたんです」。
と言うのは、さかえ寿司の代表であり、国際すし知識認証協会の代表理事である風戸正義氏。

その言葉通り、古来から日本人は料理に醤油・酒・酢・みりん・味噌などの自然発酵食品の調味料を使ってきた。
寿司も同様にそれらで食材を殺菌し、味わいを保たせて提供されている。

風戸氏は20歳から寿司の世界に入り、27歳で3坪の店をもって独立。
開業してからも積極的に寿司を勉強し、1997年には全国すし商生活衛生同業組合連合会(以下、全国すし連)海外事業部役員として活動を開始。
米国や欧州、アジア諸国の40カ国を駆け回って、寿司の文化を伝えてきた。
そこには〝美味しく安全に、いかに寿司に対する知識を伝えるか〟がカギとなる。

「諸外国は、今まで生の魚を食べる習慣のなかった国ばかりです。そのため、漁船で獲った魚の保存方法から血抜きのタイミング、さらにさばき方まで、基本を知らないところがほとんど。そんな彼らの寿司は見よう見まねで衛生上の問題も多く、このままだと生魚は危険、というレッテルをつけられかねない」

常任理事を務める全国すし連は厚生労働省認可の、国内で唯一認可を受けた機関。
つまり世界でただ一つの寿司の関連組織であり、国際的に寿司を正しく伝える責務がある。

「そこで2011年、シンガポールを皮切りに、すし知識海外認証制度試験(以下、すし試験)を実施しています」。
同時に風戸氏は、01年頃から各国で講演活動を行い、寿司の文化と、日本の寿司調理環境の必要さを説き、多くの〝本物〟の外国人寿司職人を輩出している。

 

なぜ国産を使うのか寿司文化継承がカギ

例えば、本当に美味しくて安全な寿司を考えるなら、まず前述の醤油や酢などの調味料を調達するのに、国産のものが不可欠になる。
海外の醤油を味わった方もいるだろうが、味の違いや、どこか和食とのアンバランスを感じたことはないだろうか。
ほかにも「鮨飯を作るときに酢を入れますよね? これもタイミングを間違えると、酢が米粒の中まで浸透してしまうんです。本来、酢は米の周りをコーティングするように付着させ、抗菌作用を促すのが目的なんです」。
米も外国産ではやはり酢を吸い込んでしまう性質のものがあり、ここでも国産のものを使う意味が伝わってくる。

ほかにも寿司では鋭い片刃包丁で生魚を切るため、欧米の叩き切る包丁とはタイプが違う。
刺身を切ったときの断面図を顕微鏡で見れば、素材を壊さず長持ちさせる切り口になっていることが伺える。
そしてその鋭い刃を傷めないまな板も必要であり、寿司を作る素材・道具・時間など、それぞれにつながりがある。
「なぜ国産のものを使うのか。そうした日本食の背景を知らなければ、寿司文化は基礎から崩壊し、各国独自の勝手なものがまかり通るようになってしまう」と風戸氏は危惧する。
その成功事例としては食料自給率200%のタイにある。

自国の豊富な食材でも真似のような寿司はできるが、すし試験や風戸氏の現地講演の効果もあって、高価な日本国産の食材を仕入れ、最も素晴らしい寿司づくりをする環境ができた。

そして2013年から、第1回目の〝ワールドスシカップ〟という寿司の世界選手権を開催。
風戸氏は大会会長を務め、各国の一流料理人が幕張メッセに集まり、腕を競った。
「寿司は今こそ世界に出るときなんです。国産のものが認められ、世界に出ればそれだけで経済効果にもなる。和食がユネスコ無形文化遺産に認定された今こそ、チャンスです」。
風戸氏の熱き寿司への想いは広がっていく。

インド講演の模様(2014年)。

 

『さかえ寿司』


広い店内にはカウンター、座敷、テーブルなどが80席。
人数や目的に合わせて寿司を堪能できる。
ランチメニューに「房総にぎり」(1,200円)、「海鮮丼」(1,650円)のほか、「創作ランチ」(2,950円)などが人気。
売切れの場合もあるのでご注意を。
店頭では最高級塩ウニ(特別価格2,300円/100g)や風戸氏監修の『すしのDVD』(特別価格1,300円)も発売している。

営業時間:11時~22時
定休日:水曜日(祭日の場合は翌日)
駐車場:有(16台)
住所:千葉県千葉市美浜区高洲1-16-25
TEL:043-246-8126
http://hwsa8.gyao.ne.jp/sakaezushi/