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美味しい食材、楽しい空間… 持続可能な農的暮らしを実現

九十九里・大網

2014年03月31日月曜日

オニオン記者投稿

美味しい食材、楽しい空間… 持続可能な農的暮らしを実現

2014年03月31日月曜日

ブラウンズフィールド 料理研究家
中島 デコ(なかじま でこ)さん

1958年東京生まれ。
86年からマクロビオティックの料理教室を開く。
5人の子供を育て上げた経験に基づく料理指導が、多くの支持と共感を得る。
99年、いすみ市で「ブラウンズフィールド」を設ける。
マクロビ料理に関する著書も多数。

 
外房の海に近く、山間の自然にも囲まれた場所に位置するブラウンズフィールド。
ここにはカフェやコテージでひと時を過ごすほか、稲刈りや子どもキャンプなどのイベントに参加する人など、様々な目的の来訪者が続々と訪れている。
そもそもの発端は、マクロビオティック料理研究家の中島デコさんが、よりよい子育て環境を目指してこの地を拠点にしたのがはじまり。
それがここまで発展できた理由はどこにあったのだろうか、伺ってみた。

厳格ではないけれど充実した食生活を

中島デコさん(以下デコさん)が、写真家のご主人とともにいすみ市に移り住んだのは1999年のこと。
「子供が5人いて、だんだん家が狭くなったので、どこか広いところはないかと探していたんです。実はここはたまたま出合った場所(笑)」
と話すが、以来この地を訪れる人は絶えない。
来訪者のニーズに合わせて「ライステラスカフェ」を作り、「ライステラスコテージ」を建てて、次第に規模は広がっていった。

マクロビオティックを知ったのは16歳のとき。
素材の味を美味しく味わえたこと自体は衝撃的だったようだが、高校生の身分ではそこまでだった。
しかしその後もマクロビオティックの第一人者である久司道夫氏との出会いがあり、また当時久司氏の秘書だった西邨マユミ氏のもとへ渡米し、マクロビオティックを心から楽しんで触れることができた。
「何も厳格で質素に、健康ばかり考えた食生活を求めて始めたわけではありません。ブラウンズフィールド(以下BF)で暮らし、農作業をするのもそう。完全な自給自足生活を実現するほど本格的ではないですよ。もちろん必要な作物を一生懸命育てて頂いていますが、いかに楽しんで気持ちよく続けられるかが重要です」

無理なくできる範囲で、持続可能な生活こそがデコさんの理想。
そうした環境の中で子供たちを育てたいと考えたのだ。
「そうやって楽しく過ごしている私たちを見て、少しづつ共感者が増えていったんでしょうね。徐々に人が集まるようになっていきました。BFで見つけた出会いを、その後の人生に繋げている子が多いのもうれしいです」。
一定期間BFに滞在し、各々が自分の生活を豊かにする〝何か〟を得て巣立っていく。
たくさんの卒業生を輩出したこのインターン制度は、現在も〝BF一週間まるごと体験〟として継続中だ。

景観を守ってみんなの田舎をつくる

マクロビオティックをベースとしつつ、自分たちの継続可能な生活を求め、県内外の様々な人々との出会いがあるBF。
すでに完成された楽園のようなイメージがあるが、これからのビジョンはあるのだろうか。

「今までもビジョンやコンセプトを打ち出してやってきたということはないのですが、あえて言えばこれからも無理なく楽しく持続可能な生活を送っていくことです。もちろん自分勝手なものではなく、周囲の声をうまく拾って生かしていくことが大事ですね」。
デコさんが言うように、それを象徴するような宿泊施設『慈慈の邸(じじのいえ)』が2012年5月にオープンした。
ここはBF内にあるコテージよりもワンランク上の存在で、建物は近隣の古民家を改装した趣のあるもの。
食事やサービスなども充実させて、おもてなしの度合いを上げている。
「段々とBFに口コミで人が集まるようになって、例えば前に来た若い家族が今度はおじいちゃん、おばあちゃんを連れてきたい、というような時にゆったり過ごせるんです」

15年前に移り住んで、ようやく周囲の協力や理解を得て稼働してきたBFだが、課題もある。
「それは心地よく住めているこの地の景観を守りたい、ということです。BFの周囲には何百年ももちそうな古風で美しい古民家がいくつもありますが、最近も住人が出て行った古民家を壊し、新建材の住宅地を作る計画が
ち上がったんです」。
そこでBFの意義に賛同する方々にクラウドファンディング(不特定多数の資金調達)していただき、古民家を買い上げ景観保全に取り組んでいるという。
「みんなで無理なく運営して、そういった物件もどんどん活用していきたいですね。〝みんなの田舎〟を作り上げるのが今後の目標です」

 

『ブラウンズフィールド』

「ライステラスカフェ」では収穫された米、麦、豆や地元で採れた旬の野菜、自家製の醤油や味噌などを使用したメニューが好評。
食事付きの蔵を改築したゲストハウスでの宿泊も人気。BFの自然の中にあるものを活かす取り組みを軸に、デコさんのマクロビオティック料理も学べる連続講座『サスティナブルスクール2014』も4月からスタート。
現在参加者募集中。

「ライステラスカフェ」

住所:千葉県いすみ市岬町桑田1501-1
TEL:0470-87-4501
営業時間:金・土・日 11~17時
http://www.brownsfield-jp.com/

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