熱中症予防に摂った方がいい水分と水分の取り方
2018年08月16日木曜日
記録的な猛暑が続き、千葉県でも平均気温より遥かに高い30℃超の猛暑日を迎えています。東京都内や埼玉、群馬などの内地的な気候とは違い、本来千葉県はそこまで記録的な暑さにはならない土地柄です。それでも連日の暑さに7/14~7/16の三連休中に千葉県内だけでも314の人が熱中症で搬送されました。熱中症に倒れる前に、熱中症予防で都ておいた方いい水分や水分の摂り方などについてまとめてみました。
■熱中症の体には何が足りないのか?
熱中症とは長時間高温の環境下に晒され、体温調節の機能が利かずに大量の汗を発し、水分を急激に奪われることによる、めまい、けいれん、頭痛、吐き気などの症状を引き起こすものです。高齢者や子供はこの急激な体温変化と発汗についてゆけず、重症化するケースも見られます。これは水分だけでなく、体中の塩分も足りなくなることによっておこる症例です。体の調子を元に戻すためには失われた水分と塩分を補給する必要があります。
■熱中症予防には何を飲んだらいい?
汗をかいたら水分をとる、というのは小さな子供でも知っている事ですが、猛暑が続く中で「熱中症予防」として摂取する場合は「水」だけでは効果がありません。熱中症を引き起こす原因は大量の「水分」そして「塩分」が失われることです。人間の汗には水分だけでなく大量の塩分も含まれているため大量の汗をかくとその両方が失われることになります。塩分が不足すると貧血を起こしたり食欲が減退したりとその症状は顕著に現れます。一番手っ取り早いのはスポーツドリンクですが糖分が多く、たくさん飲むには抵抗のある人もいますし糖分の制限かかっている人には難しい選択肢です。熱中症予防として誰が飲んでも大丈夫とされているのが「経口補給水」と言われており、薬局やドラッグストアで取り扱いがあります。スポーツ飲料よりも糖分が控えめで汗の成分に近いためすぐに即効性のある水分補給としてお医者さまもすすめています。それでも糖分が心配な方には熱中症予防水を手作りしてみましょう。作り方は簡単。500mlの水にレモン汁少々と塩小さじ1杯混ぜるだけです。レモン汁の代わりに市販のクエン酸を使うのもよいでしょう。味が不満ならほんの少しだけ砂糖かはちみつを混ぜると飲みやすくなるのでおすすめです。是非お試しください。
■熱中症予防でNGな飲み物
熱中症の予防にとつい手元の水分を大量にとってしまうのが人の常です。しかしそれが熱中症予防には逆効果の場合があります。熱中症予防でNGな飲み物とはズバリ「カフェインを含んだ飲料」です。例えばお茶、紅茶、コーヒーなどが該当します。どれも日常的に飲まれているものばかりです。
なぜカフェイン入りの飲料が良くないのでしょうか?実はカフェインには利尿作用があり飲めば飲むほど体の水分を奪ってゆくのです。糖分がないのでついつい飲みすぎてしまいますが、お茶やコーヒーを飲むならノンカフェインの麦茶を飲むようにしましょう。
■ノドがカラカラで飲むビールは命の危険
ビヤホールなどに行くと「最初の一杯」を最高のものとするために、水分を取らずにノドがカラカラのままビールを流し込んでしまう人がいます。実はこれは体にとっては非常に危険な行為です。まず「ノドがカラカラ」の状態は体が軽い脱水を起しています。そこへビールなどのアルコールを摂取すると、ビールの中のアルコール成分が強い利尿作用を引き起こし、体中の水分奪い極度の脱水症状に陥る危険があります。そうなると熱中症や急性アルコール中毒のリスクも高まり、最悪の場合は命を落とすケースもあるのでお酒を飲む前には十分な水分補給をしておきましょう。夏は特に屋外でバーベキューを楽しみながらアルコールを摂取する人が増えますが、こちらは夜よりも当然昼が多く、炎天下の下などでは熱中症のリスクがさらに高まります。なるべくアルコールでない水分も一緒に摂取しながらアウトドアを楽しんでください。
■熱中症予防の為に水分を補給するタイミングとは?
人はノドが渇いた時に水分を取ります。しかし猛暑時の場合は「喉が渇いた」というタイミングで水分を取るのはすでに一歩遅いケースもあります。喉が渇いている状態はすでに水分が少ない状態なのですが、飲んだからといって即吸収されるわけではありません。水に比べたら経口補給水はまだ吸収が速い方ですが、できればノドが渇く前にこまめに水分を摂ることをおすすめします。特にお年寄りやお子様は自分から水分補給をすることに意識が向かない場合があるので大人が促して水分を摂るように言い聞かせると効果的です。
■熱中症予防に摂った方がいい水分と水分の摂り方まとめ
熱中症予防に摂った方が良い水分と水分の摂り方をまとめると以下の通りです。
・飲むなら塩分も水分もとれる経口補給水
・お茶、コーヒーなどのカフェインは利尿作用があるのでNG
・ノドがカラカラの時に飲むアルコールは危険
・炎天下のアウトドアで飲むアルコールは危険
・水分補給のタイミングはノドが渇いていなくてもこまめに
・お年寄りやお子様の水分補給に気を配る
猛暑が続くと普段熱中症にならない人でも軽い脱水症状に陥る危険があります。日頃から睡眠や食事を十分にとりコンディションを万全に整えておくと熱中症になる隙を与えずに済みます。なるべく意識して自然に熱中症対策ができるようにしておいてください。