Now Loading...

【第1回】郷土の自慢 地元食材の魅力

千葉県全域

2014年01月21日火曜日

オニオン記者投稿

2014年01月21日火曜日

【第1回】郷土の自慢 地元食材の魅力

上質な週末

今年12月、ユネスコ無形文化遺産へ登録された「和食」。
その申請では、和食を〝自然を尊ぶという日本人の気質に基づいた食に関する習わし〞と位置づけていた。
まさに「伝統芸能や社会的習慣、伝統工芸などの無形の文化であって、コミュニティや集団が自らの文化的な遺産であると認めるもの」という、無形文化遺産のテーマに則した申請が功を奏したかたちとなった。
そこで今回は、日本の食文化とはどういうものなのか、千葉の郷土料理と照らし合わせながら考えたい。
千葉を拠点に活動し、全国の郷土料理を研究・紹介しながら、自らも千葉市中央区で郷土料理店を営むグルメの専門家、佐野千寿恵さんに伺った。
 

 

なぜ郷土料理は残るのか

 
「千葉県って、海や山の幸が豊富で、いくつもの農産物が全国でも上位の収穫高になっていますよね。でも県内の人々は、せっかくその豊かな食材を使った料理があっても、それを広め、伝えていくようなPRが上手にできていなかったんです」と話すのは、40年以上にわたり飲食店を経営し、全国の郷土料理を知る数少ない専門家である佐野千寿恵さん(以下:千寿恵さん)。
千寿恵さんの郷土料理に対する知識や技術はメディアでも数多く取り上げられ、教育や旅行など、様々な分野で応用されている。
また郷土料理がメディアを通して広く知られることで、人々の関心が薄かった地域の食が見直され、健康や食育をはじめ地域の活性化にもつながっている。
そもそも九州出身の千寿恵さんだが、かつて行政からの推薦で千葉県『女性のつばさ』国際交流派遣団員として米国でのリーダー研修に参加することとなり、その研修前に千葉県について学ぶことが必要だったことがきっかけで、県内の状況を初めて知ったという。
「そこで〝もったいない!〞と。私が県外の出身だったため、かえって冷静な目で千葉の食材をどう活かし、守っていくべきか気づくことができました」
千葉の食材を見直せば、それを使った郷土料理は各地にあるが、どのような意味をもって、なぜそれらは現代まで伝えられてきたのだろうか。
そこでユネスコ無形文化遺産の登録で注目された和食の特徴(下記参照)に着目してみよう。日本の食文化には、4つのポイントが挙げられている。
 

 

「和食」の特徴

 

①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重

日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情豊かな自然が広がっているため、各地で地域に根差した多様な食材が用いられている。
また、素材の味わいを活かす調理技術・調理道具も発達している。

②栄養バランスに優れた健康的な食生活

一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスといわれる。
また、「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿、肥満防止に役立っている。

③自然の美しさや季節の移ろいの表現

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつ。
季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用するなど、季節感を楽しめる。

④正月などの年中行事との密接な関わり

日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきた。
自然の恵みである「食」を分け合い、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を深めることも。
※農林水産省HPより引用
 
この4つのポイントから、和食が“各地の自然条件のもとで取れる食材を用いて、栄養バランスを考えた健康的な料理を、四季の年中行事に関わりながら作られている”ことをみると、和食とはすなわち郷土料理であることがわかる。
「郷土料理が数百年続く理由には、まずその美味しさ。そして土地のものを上手に使う無駄のなさ、素材を生かした体に良いものを食べていることなどが挙げられます。
“身土不二”という言葉があるように、人間の身体にとって、本来生まれ育ったその土地で、その季節にとれたものを食べるのが健康にはいいんです」と千寿恵さんは和食と郷土料理の共通性について分析する。
 

郷土料理とは?

 
それぞれの地域独特の自然風土・食材・食習慣・歴史文化などを背景として、地域の人々の暮らしの中での創意工夫により必然的に生まれたもので、家族への愛情や地域への誇りをもちながら作り続けられ、かつ地域の伝統として
受継がれてきた調理・加工方法による料理。
※『農山漁村の郷土料理百選』、農村開発企画委員会 より引用

この記事に関連するタグ

千葉県全域