2013年09月04日水曜日
介護施設での生活とは「第二回:入所後の過ごし方と 施設の受け入れ体制」

「家」と「家族」を感じられる日々介護施設での生活とは
第一回:入所後の過ごし方と 施設の受け入れ体制
老人ホームに家族が入所するとき、どういう施設を選ぶべきだろうか。
「老人ホームとは、生活の場なんです。施設やサービスをよく見て、どこまで考えているかを見極めるべき」と水野谷氏が言うように、高齢者が自分の〝家〞として毎日を快適に送れるよう、快食・快眠・快便が基本。
上総園のサービス理念をみれば、その一文にも〝利用者が住み慣れた「私の家」と思っていただけるように〞とある。
ベタベタした介護をせず、つかず離れずの付き合いがお互いに健全で家族的な付き合いになるのだという。
「例えば、入居者の住む部屋です。そこにはもちろん名前が書かれているのですが、上総園ではそこに〝様〞のような呼称は付記しません。自分の家族にむかって、様は付けないですよね? もちろん命令口調や赤ちゃん言葉で話しかけたりもしません。職員との距離感を大事にしているんです」と水野谷氏は語る。
部屋には自宅で使っていた家具や家族写真なども置かれ、できるだけ〝家〞と〝家族〞を意識した毎日を送れるように配慮している。
いわゆるリロケーション・ダメージを極力避け、家族的なつきあいを前提とする。そのためには、部屋に籠ったりしないようなコミュニケーションの機会をとれるよう、様々な機会づくりがある。
食事での食器の上げ下げを一緒に行ったり、個室2部屋に1か所のスペースで設置されて
いるトイレなども意図的に入所者は共同だ。
すると各フロアのユニット(10部屋単位)ごとにある食堂兼コミュニケーションスペースには、自然と職員と作業や談笑する多くの高齢者の姿がみえた。