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船橋に新名所が誕生! 阿弥陀聖衆来迎の像で極楽浄土への道を祈願

千葉県全域

2014年09月03日水曜日

オニオン記者投稿

船橋に新名所が誕生! 阿弥陀聖衆来迎の像で極楽浄土への道を祈願

2014年09月03日水曜日

宗教法人龍王院供養会 代表役員
河田 伊八氏

河田 伊八/かわだ・いはち
1934年、日本有数の石の産地である岡山県北木島生まれ。
実家が営んでいた河田石材株式会社に21歳で入社。
採石場での力仕事や営業職などに従事し、1973年には千葉県内で河田石材店を設立。
現在は龍王院供養会の代表も務める。

 
千葉県内に四ケ所の霊園と石材店を運営する宗教法人「龍王院供養会」。
その一つである「船橋メルヘンパーク」本殿の周囲には、代表の河田氏がデザインした石柱や彫刻が並ぶ。
そればかりか、八十歳を迎えた今も仏画の制作も精力的に行うという。
そんな河田氏が現在もっとも心血を注いでいるのが、阿弥陀聖衆来迎像と二十五体の菩薩像の建立プロジェクトだ。
今年の秋、園内の池の周りに極楽浄土からの遣いを具現化した大規模な石像群が登場することとなった。
石像群に込めた思いやプロジェクトの裏話などを河田氏に伺った。

 

石の名産地に生まれ石材業界に邁進した青年期

北総線の小室駅から歩いて数分の「船橋メルヘンパーク」。
緑豊かなこの土地には、年忌法事供養が行われる本殿を始め、〝21世紀型の公園墓地〟と銘打たれた広大な霊園が広がる。

この霊園を運営する「龍王院供養会」の代表を務めるのは、御年八十歳を迎える河田伊八氏。
日本でも屈指の石の産地として知られる岡山県北木島に生まれ、21歳の時に明治年間から続く実家の河田石材に入社する。
当時は紀伊半島を中心に営業回りをするだけでなく、採石場では一日に数十トンもの原石を扱うなどハードな仕事に従事し、次第に石のこと、業界のことを学んだという。

時は流れ、千葉県に移り住んだ河田氏は33歳で河田石材店を立ち上げ、墓石などを中心とした事業を展開していく。
「全国探しても石の目が分かる人なんて少ないでしょうね」墓石や石像を造る際、そのデザインに最適な石を選ぶのは当然で、さらに石の目をきちんと理解できていないと最適な加工は難しい。
自身の会社が順調に拡大していったのは、若い頃に採石場で培った知識と経験が大きかったと河田氏は語る
 

河田氏渾身の石像群がこの秋、龍王院に登場

1982年から「龍王院供養会」(当時は龍王殿万国水子供養会)の代表を務める河田氏。

ここ「船橋メルヘンパーク」には和洋様々なデザインの墓石やペット霊園などが区画されている。
今年の秋には園内の池の周りに「阿弥陀聖衆来迎二十五菩薩」の石像群が建立される予定とのことで、造成工事が進められていた。

人の死は仏教界でこう考えられている。
阿弥陀如来が二十五体の菩薩を引き連れてこの世に現れ、臨終(往生際)を迎えた人を極楽浄土に連れて行く。
阿弥陀如来は最高位の仏とされ、それに続く菩薩はそれぞれ楽器を携えて、音楽を奏でながらやって来るのだ。

「もっとも、阿弥陀如来と菩薩の計二十六体で迎えに来るのは、現世で良い行いをした人だけです」と河田氏は教えてくれた。
生前の行い次第ではお迎えのメンバー構成が変わるというから興味深い。


初七日から三十三回忌の年回菩薩の絵。

予定地の造成を進めながら、提携先の工房では二十五菩薩の石像造りも急ピッチで行われている。
石像のデザインは全て河田氏自らが行っているが、今回の菩薩像制作は参考となる資料が乏しいために困難を極めた。
というのも国内の寺を見渡しても菩薩の姿を描いた仏画は少なく、立体物では京都の即成院にある木彫り像くらいしかないからだ。
そのため、限られた資料と自身のイメージによって菩薩二十五体のデザインを起こすことを余儀なくされた。
さらに、屋外に安置する菩薩石像は今まで例がないため材料選びも慎重に行った。
「長年の風雨にさらされても劣化しにくい特別な石を選びました」無論、長年の経験と知識によって最適な石を選んだということだ。

極楽浄土へと導くための阿弥陀聖衆来迎像

なぜ「阿弥陀聖衆来迎二十五菩薩」を建立することになったのか?
それは、仏教に対する考え方の地域格差を埋めるためだという。

「関西ではお寺さんに行って仏教の教えや説教を聞く機会が多く、人々の生活と仏教が密接に結びついていますが、こちらではそんな習慣があまりないんですよ。宗教に関する知識に乏しいためか、こちらでは自分の家の宗派を知らない方が多い気がします」
青年期を関西で過ごした河田氏はこう指摘した。

また、核家族化が進んだ現代では、同居する祖父母から仏様の話を聞くということもない。
龍王院では定期的に人を招いて仏教の教えを説き、極楽浄土への道を案内することもあるが、今年の秋に完成する「阿弥陀聖衆来迎二十五菩薩」をお参りすることで極楽浄土への道を願うことができるという。

宗教法人というと、高いお布施や墓石代が引き合いに出されるほどあまり良くないイメージが付いているが、河田氏はそんな金儲け主義的なイメージを払拭したいのだという。

「仏様に対する感謝の気持ちと、その気持ちのままあの世に行ってもらうためです。
「阿弥陀聖衆来迎像」を建立する目的もまた、地域の人々に仏教の魅力を知ってもらい、安心して極楽浄土へと旅立ってもらいたいという河田氏の考えを具現化したものなのである。


本殿の天井には河田氏が描いた龍の絵がある。

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